2016年2月28日日曜日

◆2/28~3/5 練習問題


【2/28】

◆薬剤に関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1 前立腺が肥大している患者に尿閉を起こし得る薬剤として代表的なものに、抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、向精神薬などがある。

2 副腎皮質ステロイド薬の長期服用中には消化性潰瘍が生じやすいため、食欲がない場合には、服用を直ちに差し控えた方がよい。

3 脳血栓は再発が少なくないので、再発防止を目的とした血圧管理と血栓防止のための服薬が重要である。

4 パーキンソン病の治療薬であるドーパミン製剤は、服用を突然中止すると、高熱、意識障害、著しい筋固縮などを呈する悪性症候群を生じる恐れがある。

5 高齢者は腎機能が低下しているため、薬の副作用が減弱することが多い。




【2/29】

◆次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1 経管栄養や中心静脈栄養を実施し、経口摂取を行っていない要介護者は、口腔ケアの対象とはならない。

2 薬剤師の行う居宅療養管理指導には、実際の服薬状況の把握、投与薬剤の効果や副作用を的確に医師の処方に反映させることなどの重要な役割がある。

3 訪問診療時に同席するなどさまざまな機会を利用して、主治医と介護支援専門員が連携することは、重要である。

4 急性増悪時に主治医が特別訪問看護指示書を交付した場合には、訪問看護は、その指示の日から2週間に限って、介護保険から給付される。

5 末期の悪性腫瘍や筋萎縮性側索硬化症等の厚生労働大臣の定める疾病等の患者に対する訪問看護は、医療保険から給付される。




<福祉サービスの知識等>

【3/1】

◆ソーシャルワークの面接技術について、より適切なものはどれか。2つ選べ。

1 インテーク面接は、利用者と面接者との相談目的のために設定された面接であるため、原則として1回の面接で終わらせる。

2 クローズドクエスチョンは、利用者が混乱してしまって収拾つけ難いときなどに効果を発揮することがある。

3 利用者の情緒面の反応を確認することは、利用者を感情的にさせてしまうので、原則として行わない。

4 利用者の誤解を正したり、情報を提供したり、対人関係や環境整備についての助言や提案を行ったりすることも、必要な技術である。

5 インテーク面接の経過については、その後に状況が変化することもあるので、すぐに記録する必要はない。




【3/2】

◆相談援助におけるワーカーの姿勢について、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1 ワーカーは、抱えている問題でクライエントを類型化するのではなく、一人ひとりを個別の存在として理解する。

2 ワーカーは、認知症の人が自分自身で判断しないとき、代わりに決定を下すようにする。

3 ワーカーは、自らの価値観でクライエントを評価したり、非難したりしない。

4 ワーカーは、クライエントの問題を理解することの妨げになるので、クライエントが表出する感情には対応しない。

5 ワーカーは、クライエントが打ち明けた情報をクライエントの許可なく第三者に漏らしてはならない。




【3/3】

◆マクロ・ソーシャルワーク(地域援助技術:コミュニティワーク)について、より適切なものはどれか。2つ選べ。

1 専門職だけで地域のニーズを把握し、支援計画を立案する。

2 多様な年代の人々や、文化的背景をもった人々との交流を促進する。

3 よりよい福祉サービスの制度化に向けての情報収集、広報、啓発活動は含まれない。

4 福祉サービスの利用者集団のための権利擁護活動は含まれない。

5 情報センターや総合相談窓口などを設置するなど、地域住民が福祉サービスをよりよく知り、利用できるための手段をつくりだす。




【3/4】

◆ソーシャルワークの視点から、援助困難者への対応として、より適切なものはどれか。2つ選べ。

1 本人が自分の状態を正しく理解するために、専門用語を駆使して情報を伝える。

2 本人と家族の関係に関する調整的援助は、本人との信頼関係を失うことにつながるため行うべきではない。

3 攻撃的な人に対しては、距離をおいて見守りながら、個別的ニーズの全体像を把握することが望ましい。

4 援助を拒否する人に対しては、その自己決定を尊重し、働きかけをしないことが望ましい。

5 本人の生命の危険が予見できる場合には、専門職は強力な介入を試みなければならない。




【3/5】

◆介護保険における訪問介護について正しいものはどれか。2つ選べ。

1 利用者の部屋の窓ガラスを磨くのは、一般的に生活援助に含まれる。

2 利用者ができない部分を支援しながら一緒に行う洗濯は、生活援助に含まれる。

3 糖尿食の調理をするのは、身体介護に含まれる。

4 薬の受け取りは、生活援助に含まれる。

5 体温測定は、身体介護に含まれない。

2016年2月27日土曜日

【2/27】 解答


【問題】

◆短期入所療養介護について適切なものはどれか。3つ選べ。

1 日常生活の自立を助けるため、必要なリハビリテーションを行わなければならない。

2 介護予防短期入所療養介護は、利用者間の交流や社会性の回復等にも効果的なサービスとして提供される。

3 短期入所療養介護は、医療上の問題を有する者を対象とする。

4 特定短期入所療養介護とは、要支援者のための日帰りサービスのことである。

5 介護予防短期入所療養介護の最大の役割は、医療的処置の実施である。















【解答】 1・2・3

1 ○

2 ○

3 ○

4 ×。特定短期入所療養介護は、日帰りのサービスです。要介護1から要介護5と認定された人が利用できるサービスで、難病やがん末期の要介護者など、医療ニーズと介護ニーズの両方をもつ在宅の中重度者の生活の質の向上、家族負担軽減のため日帰りでの利用が想定されています。退院退所直後やレベル低下時に集中的なリハビリテーションを提供できるサービスとしても活用できます。

5 ×。短期入所療養介護の役割には、①介護者の負担軽減、②医学的管理、③リハビリテーション、④認知症患者への対応、⑤急変時の対応、⑥ターミナルケアなどがあるが、医療的処置の実施が「最大の役割」ではありません。増してや、要支援者が利用する介護予防短期入所療養介護の最大の役割にはなりません。

2016年2月26日金曜日

【2/26】 解答


【問題】

◆認知症に関する次の記述について適切なものはどれか。3つ選べ。

1 認知症の中核症状には、記憶障害、判断力の障害、問題解決能力の障害、実行機能障害、失行・失認・失語などがある。

2 認知症の周辺症状は、精神症状や行動異常のことで、BPSD(認知症の行動・心理症状)ともいう。

3 アルツハイマー病は、臨床症状とCTスキャン、MRI(核磁気共鳴画像)などの方法で、脳梗塞、脳出血の存在を認めることにより診断される。

4 入院、転居など生活環境を移すことの負荷(リロケーション・ダメージ)は、認知症に悪影響を及ぼすことがある。

5 血管性認知症の特徴として、易怒(いど)性や収集癖、窃盗などの人格障害や反社会的行動が知られている。


















【解答】 1・2・4

1 ○

2 ○

3 ×。アルツハイマー病は、脳萎縮(脳質拡大・脳溝の拡大)が見られます。脳梗塞、脳出血の存在を認めることにより診断されるのは、血管性認知症です。

4 ○

5 ×。易怒性や収集癖、窃盗などの人格障害や反社会的行動は、血管性認知症ではなく、ピック病の特徴的症状です。ピック病は人格障害が目立つ特徴的な症状を呈する進行性認知症で、今や、アルツハイマー、血管性認知症と肩を並べる認知症の重要疾患で、出題の可能性が高い疾病です。

2016年2月25日木曜日

【2/25】 解答


【問題】

◆褥瘡に関する次の記述について、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1 浮腫のある皮膚では、褥瘡のリスクが高くなるので、低刺激性の石鹸を用い皮膚の清潔保持に努める。

2 褥瘡は、寝たきりの人に多くみられ、座位を保持できる人には発生しない。

3 褥瘡の発生を予防するためにも、栄養不良に陥らないよう食事摂取を促す。

4 褥瘡が発生した場合には、速やかに入浴を中止しなければならない。

5 真皮を越える褥瘡の状態にある在宅高齢者は、介護保険の訪問看護における特別管理加算の対象者に該当する。















【解答】 1・3・5

1 ○

2 ×。褥瘡は、圧迫が局所因子になるので、寝たきりの人に多くみられますが、座位を保持できる人、例えば認知症などのため、自分で動こうとしない人も、同じく褥瘡のできやすい人として配慮が必要といえます。

3 ○。栄養不良がある場合は、主治医との連携をとったうえで食事内容(高たんぱく、高カロリー、高ビタミン)にも配慮します。

4 ×。不潔や湿潤は、褥瘡の発生因子ですから、入浴はもちろん、清拭、スキンケア、清潔な寝具、失禁対策、むれ防止などがその対策として考えられます。

5 ○。真皮を越える褥瘡の状態にある場合や、腹膜透析、血液透析、在宅酸素療法など、特別な管理を必要とする利用者に対し、指定訪問看護の実施に関する計画的な管理を行った場合に【特別管理加算】が算定できます。

2016年2月24日水曜日

【2/24】 解答


【問題】

◆在宅での医療管理に関する次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1 胃ろうからの経管栄養食の投与は、胃食道逆流の恐れはないため、水平に臥床した状態で実施する。

2 慢性閉塞性肺疾患等により動脈血炭酸ガスが上昇しやすい患者では、安易に酸素吸入量を増やすと炭酸ガス貯留を助長する恐れがある。

3 尿路感染症を繰り返す要介護者については、尿道留置カテーテルをその原因として考慮する。

4 人工呼吸器を装着している場合には、外出は不可能であり、在宅での安静を要する。

5 在宅酸素療法で用いる酸素供給器は、旅行先で利用できる場合もある。















【解答】 2・3・5

1 ×。胃ろうからの経管栄養では、胃食道逆流に十分な注意が必要です。食道の廃用などが原因の1つとされています。流動食注入時の注意点の1つとして、体位があります。可能であれば、からだを起こしてファーラー位(半座位)か、セミファーラー位とします。

2 ○。動脈血炭酸ガス分圧が上昇しやすい患者は、CO2ナルコーシスを生じる危険もあるので、慎重に酸素の吸入を設定する必要があります。ナルコーシスとは、“麻酔、昏睡”の意味で、『換気量の低下が原因で起こる、高二酸化炭素血症による意識障害』と定義されています。

3 ○。膀胱留置カテーテルの使用は感染症のリスクを高めます。

4 ×。人工呼吸器を装着している場合にも、外出は可能です。

5 ○

2016年2月23日火曜日

【2/23】 解答


【問題】

◆全身状態に関する次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1 心不全による呼吸困難時には、仰臥位をとらせると症状を緩和できる。

2 標準的な体重の場合は、体内の代謝産物を排泄するためにおよそ500ml/日以上の尿量が必要であり、不感蒸泄(ふかんじようせつ)を勘案すると1、000ml/日以上の水分を摂取する必要がある。

3 体重の変化は、栄養状態や心疾患、腎疾患等の内部疾患の重要な指標となるため、定期的に把握するとよい。

4 消化管出血の場合は、赤色の血便となるので、黒色便の場合は、消化管出血以外の原因を考える。

5 せん妄とは、意識障害を基盤にして、そこに幻覚や妄想、不安、興奮などを伴った状態である。














【解答】 2・3・5

1 ×。心不全による呼吸困難時の対応は、仰臥位ではなく、体を起こした起座位にすることで自覚症状、血行動態の改善が得られます。

2 ○

3 ○。急激な体重減少は、悪性新生物、糖尿病の悪化、脱水症の程度を知るうえで有効です。また、体重の増加は、肥満症や浮腫性疾患(心不全、ネフローゼ、肝硬変)などを把握するうえで有効となります。

4 ×。「黒色便」の場合は上部消化管出血です。胃・十二指腸等の上部消化管で出血したら黒色便、大腸等の下部消化管で出血したら赤色の血便になります。

5 ○

2016年2月22日月曜日

【2/22】 解答


【問題】

◆疾患に関する次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1 慢性硬膜下血腫は、血腫除去術の治療を行っても臨床症状の改善は期待できない。

2 インスリン治療中の糖尿患者では、食事が全くとれない場合でも、基礎分泌量に相当するインスリンが必要であるため、インスリン注射を自己判断で中止してはいけない。

3 脊髄小脳変性症は、安静時振戦、筋固縮、仮面様顔貌(がんぼう)などを主症状とする神経変性疾患である。

4 関節リウマチの特徴として、手の関節腫脹が左右対称であること、1時間以上続く朝のこわばりなどがあげられる。

5 適切な薬物療法等を行えば、がん患者におけるがん性疼痛や呼吸困難感などの症状は、在宅においても緩和可能である。
















【解答】 2・4・5

1 ×。放置すれば死亡する重大な病気ですが、手術により血腫を除去することで、後遺症なしに治癒するとされています。病前の運動機能を回復するために必要に応じて訓練を行います。

2 ○

3 ×。設問の文章は、パーキンソン病のものです。脊髄小脳変性症は、運動失調を主症状とする原因不明の神経変性疾患です。小脳性運動失調として、言葉のろれつが回らない、上肢運動が拙劣になる、動作時に上肢がふるえる、歩行がふらつき動揺するなどの症状があります。

4 ○

5 ○